伊豆沼・内沼(宮城県 栗原市)

伊豆沼・内沼は宮城県のラムサール条約登録湿地で、水鳥やハスの名所です。
冬はマガンの塒立ち、夏はハスの花が見頃で、遊覧船や観察施設も充実しています。
アクセスは車が便利で、無料駐車場や淡水魚館・昆虫館などの施設も整っています。


ねぇ地蔵さん、この前、宮城県の自然スポットを調べてたら「伊豆沼」と「内沼」っていう湿地の名前が出てきたの。ラムサール条約って言葉もあって、なんだかすごそうな場所みたいだけど…どんなところなのかな?

はい、伊豆沼と内沼は、宮城県北部に位置する自然豊かな湿地です。国内で2番目に「ラムサール条約登録湿地」に指定されていて、これは国際的に重要な湿地を守るための取り組みなんですね。この場所は、水鳥の飛来地として世界的にも評価されているんですよ。

へぇ~、そんなに大事にされてる場所なんだね!名前が似てるけど、伊豆沼と内沼ってどっちも同じ湖なの?

似ていますが、実際は少し違います。伊豆沼がやや大きくて、内沼はその隣にある小さな湖です。両方とも水路でつながっていて、ひとつの湿地帯として扱われています。北上川の支流である迫川の堆積作用によって長い年月をかけて形成された自然の産物です。

自然にできたっていうのがロマンを感じるね…!で、広さとか水の深さはどれくらいあるの?

全体の湿地面積は約559ヘクタール、水面の面積だけでも伊豆沼が約369ヘクタールあります。水深は平均して0.8〜1メートルと浅く、最大でも1.6メートルほどです。浅いからこそ水生植物が育ちやすく、多様な生き物が集まってくるんですよ。

へぇ〜、浅いのが逆にメリットなんだね。ちなみに、水鳥ってどんなのがいるの?

冬になると、マガンやオオハクチョウといった渡り鳥が飛来します。特にマガンは10万羽以上集まることもあり、朝方の「塒立ち」は非常に迫力があります。この風景は「日本の音風景100選」にも選ばれていて、一度は見ておきたい景色ですね。

すごい…!その時間帯に合わせて見に行くのがポイントなんだね。じゃあ、冬が見頃ってこと?

冬は確かにマガンの飛来が見どころですが、夏も美しいですよ。7月下旬から8月下旬には「はすまつり」が開催され、沼の水面いっぱいにハスの花が咲きます。ピンク色に染まった沼を遊覧船で進む体験はとても幻想的です。

それは素敵〜!花と鳥、季節ごとの顔があるんだね。そういえば、車で行けるのかな?

はい、お車でのアクセスが便利です。東北自動車道の築館インターからは約15分程度、また東北新幹線のくりこま高原駅からタクシーで10分ほどです。駐車場も整備されており、登米市側の淡水魚館には約100台、栗原市の昆虫館前には約35台分の無料駐車場があります。

おぉ、駐車場もちゃんとあるんだね。それなら家族連れでも安心だね。ところで、淡水魚館とか昆虫館って…施設もいろいろあるの?

そうなんです。伊豆沼・内沼サンクチュアリセンターという施設があり、淡水魚や昆虫の展示、観察スコープなどが設置されています。入館は無料で、開館時間は9時から16時半まで。月曜日は休館日なのでご注意を。

勉強にもなるし、子どもたちにも良さそうだね。ねぇ地蔵さん、この場所の一番の魅力ってなんだと思う?

それはやはり「人と自然の共生」ですね。ここでは、地元の人々が長年自然と向き合いながら、鳥たちのための保護活動や観光のバランスを保ってきました。単なる観光地ではなく、地域全体で自然を守る姿勢がとても美しいと感じます。

なんか…聞いてるだけで心があったかくなるね。自然をただ見るだけじゃなくて、大切にされてる背景があるって、すごく素敵。ありがとう、地蔵さん。いつか自分の目でもその景色、確かめてみたくなっちゃった。

ぜひ訪れてみてください。冬の空を舞うマガンも、夏の水面を彩るハスの花も、きっと心に残る景色になると思います。

伊豆沼・内沼は日本有数の渡り鳥の越冬地で、特にマガンは毎年10万羽以上が飛来します。
見どころは**12月〜2月の早朝「塒立ち」と夕方の「ねぐら入り」**で、群れの飛翔は圧巻です。
飛来数は年によって変動するため、最新情報の確認が重要です。
蓮の見ごろは7月下旬~8月下旬、特に8月上旬〜中旬が最盛期です。
朝に咲いて昼には閉じるため、午前中の訪問・遊覧船利用が最適です。
年によっては雨や水位の影響で開花が遅れたり密度がまばらになることもあるため、直前の開花情報を要確認です。