竜の口渓谷(仙台市 青葉区)

竜の口渓谷は、都市近郊でありながら豊かな自然を満喫できるスポットです。日中の八木山橋から望む景色は四季折々に優れており。春の新緑や秋の紅葉を静かに楽しめる場所です。喧騒を離れ、季節の移ろいを感じたい方におすすめの癒しの空間です。

八木山橋
写真提供:宮城県観光プロモーション推進室

ねえ地蔵さん、ちょっと気になってたんだけど、「竜の口渓谷」って名前、なんだか少し怖そうじゃない?どうしてそんな名前がついてるのかな?

良い質問ですね。「竜の口渓谷」は、仙台市太白区にある広瀬川の支流・竜ノ口沢に沿って形成された自然の渓谷です。名前の由来については明確な文献はないのですが、「青葉城の辰の方向にあるから」や、昔の人々がこの谷を「竜の口」になぞらえた、という説が有力です。水が谷の奥から流れ出る様子が、まるで竜が口を開いているように見えたのかもしれません。

そっかぁ、名前にはちょっとしたロマンがあるんだね。そういうの好きかも。で、地蔵さん、竜の口渓谷ってどんな場所なの?ふらっと行けるようなところ?

実は少し注意が必要です。この渓谷は深く切り立った地形で、場所によっては深さが70メートル近くにも達します。しかも現在は、安全上の理由から谷底へ降りることは禁止されているんですよ。遊歩道も整備されていませんので、直接渓谷を歩くことはできません。

あらら、じゃあ近くまで行ってのんびり散策……みたいなことはできないんだ。

そうなんです。ただし、上からの景観は楽しめます。特に「八木山橋」の上からは、渓谷を見下ろすことができて、四季折々の美しさを感じられますよ。春は淡い桜の花が山肌を飾り、夏は深い緑が涼やかに茂り、秋には紅葉が谷を染め、冬は雪の白が静寂を演出します。

橋の上からって、なんだかドラマチックだね。風とかも気持ちよさそう。ところで地蔵さん、渓谷って聞くと長さとか規模も気になってきたかも。どのくらいの大きさなの?

竜の口渓谷の長さはおよそ3kmほどです。小規模ながらも地層がしっかり露出していて、自然の力を感じられる場所です。また、過去には古代の貝やクジラの化石も見つかっていて、地学的にも興味深い場所なんですよ。

クジラの化石?山の中なのに?それ、すごく不思議!

はい、それはこの地がかつて海だった証です。長い時間をかけて海底が隆起し、今の山や谷になったということですね。仙台周辺の地層には、そうした証拠が多く残っているんです。

なんだか話が壮大になってきた……。それって昔の地球のドラマみたいだね。

まさにその通りです。竜の口渓谷は、そうした自然の歴史が今も静かに息づく場所でもあります。

なんか心霊的に取り上げられることもあるって聞いたけど。

そちらは竜の口渓谷の上にある「八木山橋」で紹介しています。興味のある方は是非「八木山橋」もご覧になってください。

分かった。怖いけど見てみよう。今日はありがとうね。

青葉城址を目標にしていくと近くにあることも気づかれずにいる渓谷ですが青葉城址の駐車場から歩いてすぐの場所が八木山橋になっています。

前の旅は↓ココだよ

Follow me!