新川ほたるの里(仙台市 青葉区)

ホタルの時期は6月後半~7月初旬

新川ほたるの里は、ホタルを守るため地域の人々が環境保全を続ける場所です。
清流と静けさの中で、ゲンジボタルの幻想的な光が初夏の夜を彩ります。
見頃は6月後半から7月初旬で、駐車場もあり観賞マナーも大切にされています。

ねえ地蔵さん、新川ほたるの里って、どうしてあんなにホタルがたくさんいるの?特別な理由があるの?

はい、ありますよ。新川はもともと水がとてもきれいな地域なんです。山の湧き水が川に流れ込んでいて、ホタルの幼虫が育つための清らかな環境が保たれているのです。それに、地元の方々が長年にわたってホタルを守る活動をされているのも大きな理由です。

自然に育ってるホタルって、最近じゃ珍しいんじゃない?放流したホタルじゃないって聞いて、ちょっと感動しちゃった。

おっしゃる通りです。ホタルが自然に命をつなぐ姿を見てほしいという想いがあって、環境の維持に力を入れているのです。

すごいなあ…ああいう活動って、きっと地道で大変なんだろうな。川の掃除とか草刈りとかも、ボランティアの人たちがやってるって聞いたよ。

そうですね。地域の保存会の方々が、春先から何度も足を運んで、川沿いの草を刈ったり、水路の掃除をしたりしています。また、ホタルの幼虫がエサにするカワニナという巻貝も大切に育てています。ですから、ホタルの舞う光景は、そうした努力の賜物なんです。

わたし、ホタルってもっと気まぐれに飛んでるものかと思ってたけど、あんなにたくさん、しかもゆっくりふわりふわりって舞うんだね。あれはゲンジボタルなんだっけ?

はい、新川ではゲンジボタルが見られます。ゲンジボタルは体も大きくて、発光の仕方も明るく、ゆったりとしたリズムで光を点滅させます。特に湿度が高くて風のない夜が、彼らの舞には最適なのですよ。

そうそう、あの夜もちょっと蒸し暑くて、空気がじんわりしてた。なんとなく、それもホタルが喜んでる空気って感じがしたな。ホタルが光るのって、恋のサインって本当?

はい、それも本当です。ホタルの光は繁殖のための信号で、オスが飛びながら光って、メスに自分の存在を知らせているのです。メスは草の上などで静かに光を返して、それに応える仕組みです。

なんだか詩的だねえ。自然の中で、あんなにも静かで繊細なやり取りがあるなんて。そういうのって、日常ではなかなか見えないよね。

だからこそ、人が騒がしくしないように、観賞のマナーも大切にされているのです。ライトを消して、静かに、できるだけホタルのペースに合わせて見ることが大事です。新川では様々な人たちの声掛けなどがあって、ホタルが安心できる環境を整えています。

たしかに、あの夜も誰も大きな声を出したりしてなくて、子どもたちでさえ、ちょっと神妙な顔で空を見上げてたな。ホタルって、なんであんなに人の心を静かにするんだろう?

おそらく、それはホタルの光が、生まれてからわずか一週間ほどしか生きられず、精いっぱい生きている証なのです。だから、人は無意識に、尊いものとしてその光を見つめてしまうのかもしれませんね。

そうかあ…たった一週間か。なのに、こんなにたくさんの人を惹きつけて、感動させて。わたし、ちょっと涙が出そうになったよ。

近くには水の美しさで知られるニッカウヰスキー仙台工場もあり、清流が育むホタルと共に自然の恵みを感じられますね。

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