斗蔵山(宮城県 角田市)

宮城県角田市の斗蔵山は、標高250mの里山で歴史ある斗蔵寺が山頂にあります。
紅葉やあじさい、野鳥観察など四季折々の自然が楽しめるのが魅力です。
駐車場や遊歩道も整備され、アクセスしやすい観光スポットです。


地蔵さん、この前ね、宮城県の斗蔵山っていう山のことを少し耳にしたんだけど、名前からしてすごく気になっちゃったの。どんな場所なのか詳しく知りたいから、教えてもらえないかな。

はい、承知いたしました。斗蔵山は「とくらやま」または「とくらさん」と呼ばれる山で、地元の方からは「おとくらさん」とも親しまれています。宮城県角田市の南西部に位置しており、標高はおよそ250メートルです。角田盆地の西側に立っている山で、展望が良い場所として知られております。

250メートルくらいなら、気軽に登れそうでいいね。その山の歴史や由来って、何か特別なものがあるのかな?

はい、斗蔵山には古くからの由来があります。平城天皇の大同2年、西暦807年に坂上田村麻呂が観音堂、すなわち斗蔵寺を建立し、そこに千手観音を安置したのが始まりとされています。また、弘法大師が訪れた際には「紫雲天になびき 奥州無二の霊地なり」と賛美したという伝承が残されています。さらに、同じ時代に坂上田村麻呂が保食神を祀り、「斗蔵山」と名付けられたとも伝えられています。当初は「斗蔵三社大明神」と称されていたそうです。

すごく由緒ある場所なんだね。自然も魅力的そうだけど、どんな特徴があるの?

斗蔵山の大きな特徴の一つは、ウラジロガシの自生地があることです。ここはウラジロガシの北限地として指定されており、林木遺伝資源保存林として守られています。また、古くから山全体が神聖視され、江戸時代には「留山」として伐採が禁じられていました。特にカシ類の伐採は厳しく制限されており、自然が大切に守られてきました。そのため今でも豊かな森が残り、野鳥の観察にも適しています。シジュウカラやモズ、ホオジロなどのさえずりを聞くことができ、バードウォッチングが盛んです。

自然を感じながら鳥の声を楽しめるなんて素敵!じゃあ、見どころや季節ごとのおすすめもあるのかな?

はい、ございます。秋には紅葉が大変美しく、山全体が鮮やかな色に染まります。霊験の道と呼ばれる参道や山林一帯で紅葉を楽しむことができます。また、6月には参道沿いにあじさいが咲き、華やかな風景をつくります。さらに、年間を通じて野鳥の観察ができるので、四季それぞれの魅力を感じられます。

紅葉やあじさい、どの季節に行っても楽しめそう!ところで、山にはお寺とか神社があるって聞いたんだけど、観光施設としてはどうなっているの?

斗蔵山の山頂には「安狐山 斗蔵寺」がございます。ここは奥州三十三観音の第四番札所にあたり、千手観音像などが安置されています。なお、この像は県指定文化財ですが非公開です。山の中腹には駐車場やトイレが整備されており、そこから斗蔵寺まではおよそ400メートルの遊歩道が続いています。この道は「霊験の道」と呼ばれ、散策しながら自然を楽しめます。その他、「樫の道」や「さえずりの道」といった遊歩道も整備されています。

駐車場やトイレもあるなら安心して行けるね。歩いて登るのも楽しそうだし、車で行っても便利そうだね。山頂からの眺めはどんな感じなの?

山頂付近からは木々の合間に、雪をいただいた蔵王連峰や福島の山々を望むことができます。小さな広場やベンチが設けられており、景色を眺めながら休憩することができます。かつては東屋もありましたが現在は壊れているものの、自然に囲まれながら景観を楽しむことができます。

ほんとに魅力がいっぱい詰まった場所だね。歴史も自然も両方楽しめるなんて素敵。行ってみたくなっちゃったよ。

そう感じていただけて何よりでございます。斗蔵山は、古来から信仰の対象でありながら、豊かな自然も守られてきた特別な場所です。訪れる方々は、歴史や信仰の深さと同時に、四季折々の自然美を楽しむことができるでしょう。

ありがとう、地蔵さん。今回の話を聞いて、ますます行ってみたくなったよ。紅葉の季節やあじさいの頃に、ぜひ散策してみたいな。

ぜひ訪れてみてください。きっとその場でしか味わえない景色や空気を体感できるはずです。


歴史のあるお寺や神社を見ながら山を登って、鳥の声を聞いたり紅葉やあじさいを楽しめるなんてすごくワクワクする!登ったらどんな景色が待っているのか、実際に行って確かめてみたくなるな。

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