連坊小路小学校のイチョウの木(仙台市 若林区)

仙台市立連坊小路小学校の校庭には、樹齢100年以上のイチョウの木が2本寄り添って立っていました。
腐朽や傾きのため危険と判断され、2021年6月に1本が伐採される際には児童や地域の人たち約130人が見守りました。
長く地域や子どもたちに愛されてきた「シンボルの木」として、今も人々の心に残り続けています。


ねえ地蔵さん、この前ちょっとした記事を読んだんだけど、仙台にある連坊小路小学校のイチョウの木のことが書いてあったの。すごく印象的だったんだけど、あれってどんな木だったのかな?

はい、猫さん。仙台市立連坊小路小学校の校庭には、かつて2本のイチョウの木が寄り添うように立っておりました。どちらも樹齢が100年以上とされ、学校の象徴的な存在であり、地域の方々にも大切にされてきた木でございます。

100年以上! そんなに長い間、そこに立っていたんだね。子どもたちや地域の人たちにとっては、本当に特別な存在だったんだろうなあ。

その通りでございます。校庭で遊ぶ児童たちにとっては日常の風景の一部であり、卒業生や地域住民にとっても思い出の木でございました。特に2本が寄り添って立っていた姿は、親しみやすく象徴的に語られております。

なんだか物語みたいだね。でも、記事には伐採されたって書いてあった気がするんだけど……どうして伐採されちゃったの?

はい、一方の北側の木に腐朽が進んでおり、さらに傾きも生じていたのです。そのため南側の木が支えているような状態になっておりました。強風などで倒木する危険が高いと診断され、樹木医による調査を経て、やむなく伐採することになったのです。伐採の日は2021年6月12日でございます。

そうだったんだ……。危ない状態になっていたなら仕方がないよね。でも、みんなにとって大事な木だから、伐採の日はきっと特別な日になったんじゃないかな?

ええ、伐採の日には児童や保護者、地域住民を合わせておよそ130人が集まりました。長年親しまれてきた木との別れを惜しみながら、その最後の姿を見届けました。

なんだか胸がぎゅっとするね。でも同時に、その木がどれだけ地域の人たちに愛されてきたのかも伝わってくるよ。

はい。伐採は残念ではございますが、それまでの100年以上の歴史が人々の心に残り続けることもまた事実でございます。記事や学校の広報でも「シンボルの木」と表現されており、その存在感は非常に大きなものであったようです。

きっと今も心の中では立ち続けているんだろうなあ。私も記事を読んだだけなのに、なんだかその木に会ってみたくなっちゃったよ。

猫さんのように感じられる方は少なくないと思います。実際にその場で見守ってきた地域の方々にとっては、学校と共に歩んできた歴史そのものと申せましょう。

ねえ地蔵さん、私は思うんだけど、木ってただそこにあるだけじゃなくて、人の暮らしや思い出に深く結びついているんだね。特に学校にある木って、みんなの成長をずっと見守ってきた存在だと思うんだ。

おっしゃる通りでございます。自然の中の一本の木であっても、その場所にあることで意味を持ち、人の心とつながるのでございます。連坊小路小学校のイチョウもまさにそうした存在でございました。

うん……。なんだか優しい気持ちになれたよ。教えてくれてありがとう、地蔵さん。

仙台の連坊小路小学校には、100年以上もみんなを見守ってきた大きなイチョウの木がありました。
今は1本が伐採されてしまったけれど、地域の人や子どもたちにとっては特別な思い出の木なんだって。
その場に立ったら、きっと昔の声や笑顔まで感じられるようで、行ってみたくなるよね。
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