東北輓馬競技大会(宮城県 涌谷町)

東北輓馬競技大会は、

・宮城県涌谷町で毎年4月に開催される、馬が重りを引いて競う伝統行事です。
・1939年に始まり、桜まつりと同時期に行われることで多くの観客が訪れます。
・馬と人の信頼関係が見どころで、力強く障害を越える姿に感動を覚えます。

「写真提供:宮城県観光プロモーション推進室」

ねえねえ、涌谷町でやってる「東北輓馬競技大会」って知ってる?なんかすごい迫力らしいけど、実際どんな大会なの?

はい、東北輓馬競技大会(とうほくばんばきょうぎたいかい)は、宮城県涌谷町で毎年4月の第3日曜日に開催される伝統的な行事です。重りを乗せたそりを馬が引き、2つの障害を乗り越えてゴールを目指す競技で、馬と人が一体となって力を競い合います。

へえ〜、重りを引くってだけでも大変そうだけど、障害もあるの?どんなふうになってるの?

はい、コースの長さは120メートルで、その途中に高さ1.2メートルと1.6メートルの2つの「障害」と呼ばれる坂があります。馬たちはその坂を力強く登っていかなければならず、それがこの大会の最大の見どころになっております。

なるほど!ただ走るんじゃなくて、ちゃんと「力くらべ」って感じなんだね。それにしても、どのくらいの重さのそりを引くの?

競技に出場する馬の種類や体格によって異なるのですが、そりに積まれる重量は軽いもので300キログラム(80貫)、重いものではなんと975キログラム(260貫)にもなります。馬たちのたくましさが試される、まさに「力自慢」の大会ですね。

すごいなぁ…。そういう馬って、普段はどこにいるの?農業とかで働いてるのかな?

昔は農耕馬として日本各地で活躍していましたが、現在では主に競技や観光、伝統文化の保存のために育てられています。特にこの大会には、北海道や東北各地から馬と調教師が参加し、馬たちの力と技術を競い合います。

ふむふむ。じゃあ涌谷町でこの大会が始まったきっかけとか歴史もあるの?

はい、ございます。この大会の起源は1939年(昭和14年)にさかのぼります。もともとは「涌谷小運搬組合」が中心となって行っていたもので、1967年(昭和42年)の第18回大会からは「東北輓馬競技大会」として現在の形になりました。戦後の復興期を支えた農馬への感謝と、伝統文化の継承を目的に、町を挙げて取り組まれてきた行事です。

へえ〜、そんなに歴史ある大会だったんだ!場所はどこでやってるの?

開催場所は、涌谷町の城山公園の下にある江合川左岸の特設会場です。桜が満開になる時期と重なることから、「わくや桜まつり」のメインイベントとしても親しまれております。観客席の近くで馬の息づかいや砂煙を間近に感じられるのも、この大会ならではの魅力です。

馬が走るの見ながら花見もできちゃうなんて最高だね〜。アクセスは良いの?

はい、アクセスも比較的便利です。JR石巻線「涌谷駅」から徒歩15分ほどですし、車でお越しの場合も、古川インターチェンジから国道108号線を使って約35分です。大会当日は町内各所に臨時駐車場も設けられます。

ありがたいね〜。でも最近ちょっと話題になってたみたいだけど、何かあったの?

はい、2024年の大会では一部の団体から「動物福祉の観点」での指摘があり、町が困惑する事態にもなりました。伝統行事としての意義と、動物愛護の視点をどう両立させていくか、今後の課題として注目されています。町としては馬の健康や安全に配慮しながら、文化を大切に守っていく姿勢を示しております。

伝統を守るって、やっぱり簡単じゃないんだね。でも応援したくなってきた!

ありがとうございます。実際に会場で見ると、馬たちのたくましさと調教師との信頼関係に心打たれる場面がたくさんございます。ぜひ一度、涌谷町の春の風物詩をご体感くださいませ。

輓馬というと北海道と思いがちですが、東北の輓馬も迫力満点ですごいですよ!

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